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ロダン「青銅時代」

美の美

青銅時代」と名づけられた、この青年像は、少年期から青年期に入ろうとる健康な美しい人間の象徴ともいわれ、また、人間が―あるいは、人類がー暗い夜からめざめたばかりの、ういういしい力の象徴としてうけとられている。
たしかに、この像の中に、人間の黎明(れいめい)が普遍化されているといってよかろう。
当時、この像があまりにいきいきと人体をかたちづくっているので、実際のモデルに直接石をつけてとったものだろう、などと誹謗(ひぼう)されたという。芸術の問題としてはもちろん、ブロポーションの実測からいっても、そんなことは到底考えられぬことであろう。
が、事実、それだけいきいきとしているのもたしかである。が、この像で大切なことは、人体がフロンズでいきいきとあらわされているのことなどではなくてー少なくとも「青銅時代」というイメージにまで普遍化された物体だということである。
(美術評論家・明大教授)

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