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チャドウィック「内部の目」

美の美

 チャドウィック(一九一四年生まれ)のある時期の作品――というより、ある種の作品、いわば、どこか具象的イメージのある作品――は、一見、アーミテージのものとよく似ていて見分けにくい場合があるが、よく見ると、かなりちがう。 あるいは、本質的にちがう。
 アーミテージのマティエールが植物的、自然発生的だといったが、これに反して、チャドウィックのマティエールは鉱物的であり、作者の意思によって構成されかたちとそのままつながるものだ。マティエールが作品の構成にそのまま結びつくということは、マティエールが作品の必然的なリズムになっていて、これがなければ作品が成立しないということだ。
 マティエールと構成との間に正しい関係が成立していないときには、作品は主題の説明やかたちの解釈にはなっても、表現にはならない。
 「内部の目」という題は、たぶん、現代に生きる人間のある種の態度にかかわるものだが、ここでも主題は問題ではあるまい。
(美術評論家・明大教授)

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