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アーミテージ「作品」
美の美
アーミテージ(一九一六年―)もイギリスの中堅の彫刻家であり、作品の外見はチャドウィックとはなはだよく似ている。 全体のかたちだけを見ると、うっかりすると、まちがえかねないほど、よく似ている。
この作品でも、ひらったいかたまりから突起物がはえていて、それが首のようでもあり、手や足や乳首のようにも思える。たぶん、そのつもりなのだろう。
物体のひろがりや、上下の縦の線の強調などがうかがえるが、しかし、マチエールからすると、チャドウィックとは対照的である。チャドウィックのマチエールは、部分がたがいにせめあい、きたえあうような、いわば、鉄をねるような鉱物的なものが感じられるとすれば、アーミテージは植物的といえるかもしれない。たがいに助けあっていく、そんなやわらかみがある。有機物の自然発生的なニュアンスかもしれない。ヘンリ・ムアのカリカチュアのような効果を与えるという人もあるが、はたして、どうであろう。
(明大教授・美術評論家)
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